2020年代は空飛ぶタクシーの時代

2020年代は空飛ぶタクシーの時代

紙飛行機の画像

ドイツで空飛ぶタクシーを開発している「Volocopter」は
2019年10月22日にシンガポールで空飛ぶタクシーの有人試験飛行に成功しました。

同社は過去にドイツやドバイなどで実証実験を実施しているものの、
都市部で有人飛行を行ったのは初めてのこととなります。

シンガポールの実験ではパイロットが機体を操縦したものの、
将来的には自動運転による自律飛行を見込んでいるそうです。

同社は本格的なエアタクシーを、2035年までにシンガポールに数十ほど設置し、
1日あたり10,000人の乗客に対応できるようになることを目指しています。

Grabとパートナーシップを結ぶ

握手の画像

Grabとのパートナーシップは、Volocopterが空飛ぶタクシー事業の出発点を東南アジアに
見込んでいる可能性が高いことを示しています。シンガポールに本社を置くGrabは、
マレーシア、インドネシア、フィリピン、ベトナム、タイ、ミャンマー、カンボジアなどで
配車アプリのサービスを展開している企業になります。

GrabVenturesのクリス・ヨーCEOは「このパートナーシップにより、東南アジアの通勤者に
適した都市型エアモビリティソリューションの開発が可能になり、通勤者は予算や時間的制約、
そのほかのニーズに応じた移動方法をシームレスに選択できる」とプレスリリースで述べています。

エアタクシーに注目が集まる

航空タクシー事業は世界中で注目されています。近年では自動車配車アプリなどを手がけるUberが
2023年に航空タクシー事業を開始すると発表しました。UberはVTOLのスタートアップ企業や
大手自動車メーカーを含む多くパートナーと協力しながら、サービスの実現を目指しています。

Googleを創ったラリー・ページ氏とUdacityの共同創業者であるセバスチアン・スラン氏が支援する
航空ベンチャー企業のキティホークが、大手航空宇宙企業ボーイングと契約を結んだというニュースもあります。

キティホークは「Cora(コーラ)」という小型の電動エアモビリティを開発中で、
Coraは全ての操縦をコンピューターで行い、パイロットを必要としないのだとか。
実証実験は主にニュージーランドで行われており、ヘリコプターと飛行機のちょうど中間とも言える見た目です。

Coraは個人向けの販売はせず、企業の「空飛ぶタクシー」サービスや、
カーシェアのような形での利用を想定しているとのことです。

最後に

車の画像

地上では自動運転が進む中、今後世界では過去に人類が未来の都市モデルで描いて来た空中での
交通網が現実化してくることにワクワクしてきますね。しかし、実際に運用していく中では法規制や
事故時の対応、保険の問題等、想定するだけでも多くの問題が想起されます。

今回は世界で注目が集まるエアタクシー事業に焦点を絞ってみましたが、
国内外で様々な企業が開発を進めているエアモビリティサービスをどこよりも早く実現するのはどの企業なのか?
今後の動向に注目したいと思います。