世界のタクシー事情~ロンドン編~
世界のタクシー事情~ロンドン編~
世界一のタクシー!?ロンドンタクシー
「ロンドンタクシー」という言葉を聞いたことはないでしょうか?
名前の通り、ロンドンのタクシーなのですが、実は2つの意味を持っています。
1つは「Black Cab」ともいわれる英国のタクシー専用車両の事で、
黒塗りの車体と専用の車体から「ロンドンタクシー」というと車両の事を指す場合があります。
2つ目は名前の通り、ロンドンを走っているタクシーの事です。
ロンドンのタクシーは世界一と名高いタクシーです。
今回はロンドンを走っているタクシーが世界一のタクシーと
いわれる所以をご説明したいと思います。
「 cabby と minicab 」
ロンドンのタクシーには大きく2種類あり、それが「cabby」と「minicab」です。
cabbyは日本のタクシー同様に路上でお客様を拾って営業する事が出来るのに対して、
minicabは電話予約したお客様しか運ぶことが出来ません。
この、cabbyが先に説明した「BlackCab」の事であり、世界一!?と名高いタクシーなのです。
なぜ世界一?
実はcabbyの運転手になるには日本の2種免許以上のナレッジ試験というものに合格しないとなることが出来ないのです。
この試験はロンドン市内のすべての公共施設、公共交通、を暗記した上で640以上の始点、終点からなる
320以上のルートの最短距離を口頭で素早く説明するなどの段階的な試験に合格しなくてはならず、
合格までの平均年数が約4年ととてつもなく難関試験なのです。
合格した人の中には3年間で地球2周分の4万キロを練習走行して、暗記用のカードは4万枚を超える
勉強を行った人もおり、かなりの努力が必要であることがわかります。
そんな日本の司法試験にも匹敵するような厳しい試験を突破したドライバーが運転していることが、
「ロンドンタクシー」が「世界一」といわれる所以のようです。
最後に
日本では、タクシードライバーというと定年後の再雇用などの中高齢のイメージが多くありますが、
一部大手の会社では難関私立大学を卒業した学生を多数、新卒で採用するなどの
業界のイメージチェンジも図りはじめています。
国際化やIT化が進むにつれて語学力や教養、デジタル機器の対応スキルなど様々な能力も
求められてくるであろうタクシードライバー。
日本でもレベルがあがり、「TOKYOタクシー」なんていうブランドが出来る日を楽しみにしている筆者で御座います。